耳の痛み
耳が痛くなる原因
外耳や中耳が細菌感染で炎症を起こした場合や、傷がつくと耳が痛みます。耳以外にも顎の関節痛や歯痛などが原因のこともあります。
急性中耳炎は風邪のときなどに鼻やのどの細菌が耳管から中耳に入り込み炎症を起こす病気です。以下の症状があるときは中耳炎に気をつけましょう。
- 風邪症状が長引く、熱がなかなか下がらない。
- 不機嫌でぐずる。
- 耳だれがある。
- 聞こえにくくなる。耳鳴りがある。
中耳炎には急性中耳炎の他に、滲出性中耳炎といって中耳に水がたまる病気もあります。滲出性中耳炎のおもな症状は難聴や耳鳴りで、熱や強い耳の痛みは目立ちません。
⇒中耳炎の予防で気をつけること- 鼻はこまめにかみ、通気性をよくしておきましょう。鼻をかむときは細菌が中耳に入らないように片側ずつ静かにかみましょう。
- 家に帰ったとき、水泳のあとなどはうがいをしましょう。
- 風邪の治療を適切にうけましょう。風邪は大きな原因のひとつです。
外耳道炎は外耳の皮膚に細菌が入って炎症を起こす病気で、外耳の皮膚炎ともいえます。耳そうじのしすぎに注意してください。耳あかはたまっても自然に出てくることが多いので掃除をするときは入口付近を静かに掃除する程度にしましょう。耳掃除のしすぎや外耳を爪で引っ掻くと、そこから細菌が入って外耳道炎を起こすことがあります。以下の症状があるときは外耳道炎に気をつけましょう。
- 耳に触れたり、引っ張ったりすると痛みがひどくなる。
- 少し口を動かすだけで耳の痛みがひどくなる。
耳が痛くなったときの対処
- 耳が痛いときは耳のまわりを冷やすと痛みが和らぎます。
- 耳だれ(耳から出る膿や血)は無理にとらない(耳だれは外にでてきたものだけをそっと拭きとり、綿棒で中まで取ろうとしないようにしましょう)。
- 鼓膜に孔があいていることもあるので入浴や水泳は控えたほうが無難です。ただし治療中でも入浴や水泳が可能なこともあります。
- 夜間、急に耳を痛がった場合は手持ちの小児用鎮痛剤(アセトアミノフェン)を使ってもよいでしょう。
- 中耳炎のときに飛行機での移動は避けたほうが良いです。飛行機の気圧が変化すると鼓膜の内外で気圧差が起こります。中耳炎ではこの圧力調節がうまくいかず悪化することがあります。どうしても飛行機に乗る必要がある場合には離着陸時にあめやガムを噛んだり、鼻の通りを良くするように心がけるようにしましょう。